セラミドは保湿・うるおいに最適?
セラミドとは、お肌のうるおいをキープするために最も重要な保湿成分です。
保湿成分にはコラーゲンやヒアルロン酸などもありますが、お肌にしっかりと馴染み奥からしっとりなめらかな潤いを与えてくれるのはセラミドです。
では、なぜセラミドが最も優れた保湿成分なのでしょうか?
三大保湿因子が肌の潤いを保つ!
お肌の潤いを保つための三大保湿因子とよばれるものがあります。三大保湿因子とは、『天然保湿因子(NMF)』『細胞間脂質』『皮脂膜』のことです。
この三大保湿因子が十分にあるお肌は、角質細胞がきれいに整列していて、バリア機能が正常に働き、見た目もみずみずしく潤って、健康的できれいなお肌に見えます。
- 天然保湿因子(NMF)
約半分がアミノ酸から構成されており、角質細胞内にあり、角質層の水分を保持する。
- 細胞間脂質
約半分がセラミド、残りは脂肪酸やコレステロールなどで構成されており、角質細胞同士の隙間を埋めて接着し、肌内部の水分蒸発を防ぐ。
- 皮脂膜
最も肌表面にあり、肌の水分蒸発を防ぐための天然の保湿クリーム。肌表面を滑らかに整え、外部刺激からお肌を保護する。
セラミドがなぜ重要なの?
セラミドとは細胞間脂質の約半分を占める保湿成分です。細胞間脂質が減ると、角質細胞と角質細胞のあいだに隙間ができ、そこから肌内部の水分が蒸発してしまいます。
すると乾燥肌になって小じわが増えてしまったり、角質細胞がきれいに整列できず、肌表面がガタガタになってしまい化粧のりが悪くなってしまいます。
そして、細胞間脂質が減ると、紫外線やアレルギー物質などの外部からの刺激が肌内部へ侵入しやすくなり、シミ・シワ・炎症などの肌トラブルを起こしやすくなってしまいます。
このようなことを防ぐために、細胞間脂質の約半分を占めるセラミドがとても重要になります。
セラミドは加齢とともに減少する!
セラミドは加齢とともに減少し、50代では20代の約半分まで減少すると言われています。そのため、加齢とともに乾燥肌の人や乾燥小じわに悩まされる人が増えます。
また、セラミドは睡眠中に行われるお肌のターンオーバーの副産物として生産される成分のため、睡眠不足になると生産量が不足し、乾燥肌になります。
寝不足の翌朝に化粧のりが悪くなるのはそのためです。睡眠不足は美肌の大敵なので気をつけましょう。
洗浄力が強すぎる洗顔料には要注意!
洗浄力が強すぎるクレンジング料や洗顔料を使うと、皮脂膜が薄くなってしまい、その奥にある細胞間脂質が流出してしまいます。
オイルクレンジングや拭き取りシートのクレンジングは洗浄力が強く、乾燥肌になりやすいです。
お肌をこすることもそれに追い打ちをかけてしまうため、洗顔時はお肌をこすらず、やさしくなでるように洗うようにしましょう。
セラミドを常に補うことがとても重要です!
セラミドが存在する場所は、皮脂膜のすぐ奥にある細胞間脂質です。肌表面にごく近い部分にあるため、外から塗ることにより簡単に補うことができます。
そこで重要なのが、品質と量です。セラミドとひとえに言っても、いろいろな種類があるからです。
また、たとえ良質なセラミドが配合されていたとしても、量が少なすぎるとその効果を発揮できません。
セラミドは何種類あるの?
セラミドには4つの種類があります。
- 天然セラミド
馬などの哺乳類のセラミドで、肌への浸透性に優れ、高い保湿効果がある。(セレブロシドなど)
- ヒト型セラミド
人の肌にあるセラミドに似せて作られたもの。酵母などから作られ、保湿効果や浸透性に優れている。(セラミド2、3など)
- 植物性セラミド
植物由来のもので、米ぬかなどなら抽出したもの。人の肌にあるセラミドそのものとは構造が一部異なるため、天然やヒト型セラミドと比べて保湿力が劣る。(米ヌカスフィンゴ糖脂質など)
- 擬似セラミド
化学的に合成されたもの。安価だが、ヒト型や天然セラミドに比べ保湿力が劣る。(ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミドなど)
セラミドで肌を保湿するための選び方
最も保湿効果が高いのは天然セラミドです。ヒト型も高い保湿効果が期待できます。
これらは一般的に高価な成分とされているため、リーズナブルな化粧品には合成セラミドが配合されていることが多く、保湿力が弱いことが少なくありません。
また、成分表示は配合量が多い成分から順番に表記されているため、前の方にセラミドの名前が書かれた商品を選ぶことも重要です。(ビオセラミド、セレブロシド、セラミド2、3などと表記されている)
しっかりと保湿したいのなら、良質なセラミドがたくさん配合された化粧品を選ぶようにしましょう。乾燥肌はしっかりとしたスキンケアで、比較的簡単に解消できるものです。